2001年9月12日
コベルコ建機株式会社
テレスコピックブームクローラクレーン「TK350」の販売開始について
コベルコ建機(本社:東京都品川区 社長:森脇亞人)はこの度、テレスコピックブーム式クローラクレーン『TK350』を開発し、9月21日より販売を開始致します。
販売価格並びに販売目標台数は以下の通りです。
機種名 |
『TK350』 |
---|---|
最大吊上能力 |
35t × 2.7m |
販売価格 |
6,020万円(標準仕様) |
販売目標台数 / 販売開始時期 |
10台/年 2001年9月21日より |
近年都市部では、狭所な工事現場が増加しており、LBCCでのラチスブームの組立や、RTCのアウトリガの張り出しに必要となる十分なスペースの確保が困難になっています。また収益性が重視される中、輸送や準備作業時間等にかかる経費節減が深刻な問題となっております。
その様な状況下、昨年9月にLBCCとRTCの長所を掛け合わせる事で上記の課題をクリアし、当社の新メニューとして上市したTK550(55t吊)はお客様より高い評価を頂いております。今回は、さらに狭所作業性等を向上させた機種への市場ニーズに応えて35t吊モデルを開発致しました。
当TKシリーズは、クローラ式ならではの安定性、吊上げ能力、狭所性(アウトリガ不用)を備え、かつ組ばらし不要(相伴機も不用)な油圧伸縮式ブームを搭載したものです。用途は基礎土木工事現場を主眼におき、相伴作業(基礎工事をする際の杭や敷鉄板等を吊る補助作業)は勿論、バイブロ(矢板打ち機)やオーガ(掘削ドリル)等、様々な基礎工事用アタッチメントでの作業にも対応できます。またRTCで培った設計技術を生かすことで、橋の下等の高さ制限がある現場でも十分な吊上げ能力が維持できる特徴があります。
今回の開発に際しては、TK550の長所である狭所作業性、輸送性をさらに向上させるとともに、25t〜35t吊RTCで行っている基礎土木作業をより効率良く行える機械を目指しました。そのため強度、剛性に優れ、かつ軽量化も実現させた3段テレスコピックブームを新開発しました。
「TKシリーズ」は、LBCCとRTCの両メニューを持つ当社ならではの蓄積された技術とノウハウを融合させて開発した最新鋭機です。
なお本機は、低騒音型建設機械、排出ガス対策型建設機械です。(いずれも指定申請中)
テレスコピックブームクローラクレーン「TK350」
『TK350』の特長 |
■作業性能
・アウトリガ不要の利点に加え、後端旋回半径を3.48mに抑えたことで、25tRTCよりも狭い占有面積で安定した作業が行えます。
・ウインチの配置や、ブームフット部を後方へ設計した事により、高架下などの高さ制限のある現場では、他社50t吊機械を超える大きな吊上げ能力を可能にしました。
■安定性(高い安定性により、広い作業領域を実現)
・最大作業半径は22.0m(フルブーム水平時)、しかもその状態で2.05tの吊上能力と高い安定性を確保しました。また最小作業半径は2.7mと手元の作業も楽に行えます。
■輸送性(輸送のしやすさを考えた寸法・質量設定)
・カウンターウェイト脱着時30.78t以下 (カウンターウェイト脱着装置をオプション設定)
・クローラ幅は、クローラ幅伸縮機構を装備する事により、最小3.2m(トレーラ幅)を実現
■基礎工事対応
・基礎工事での実用作業半径10mでも7.8tの吊上げ能力を実現
・各種アタッチメントに対応するため、TK550と同能力の油圧源取出をオプション設定
・55,000kcal/hの大容量オイルクーラを搭載(余裕の冷却能力を発揮します)
■安全性/快適性
・接触などを未然に防ぐ作業範囲制限装置を搭載(接触防止だけでなく、繰返し作業の効率UPも可)
・クローラ張出し確認スイッチを標準装備
・940mm幅で広さにゆとりのあるキャブ(運転室)空間を実現
《 主要諸元 》 型式 TK350
項目 | 項目 | ||
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クレーン最大能力 | 35.0t × 2.7m | 最大地上揚程 | 24.9m |
ブーム長さ | 9.8〜24.0m | 最大作業半径 | 22.0m × 2.05t |
作業時質量 | 40.98t | 巻上ロープ速度主巻 | 125m / min |
輸送時寸法 | 長11.525/幅3.2/高3.245m | 〃 補巻 | 125m / min |
後端旋回半径 | 3.48m | ブーム伸長速度 | 94sec/14.2m |
以上