新着情報

コベルコクレーン株式会社の新着情報一覧 > 2005年3月期 決算概要

コベルコクレーン株式会社のニュースリリース

2005年5月12日
コベルコクレーン株式会社

2005年3月期 決算概要

【2004年度の概況】

 

 海外のクレーン市場は、堅調に推移する欧米、市場回復が鮮明に現れてきた東南アジア、加えて中東・インド及びその他の資源国での市場伸長など、好調さを持続しています。更に、近年急拡大してきた中国のクレーン市場においても電力不足を背景とした発電プラント建設向けなど、引き続き堅調に推移しております。
 また、国内においても、クレーン市場は中古車の海外輸出等による国内ストック台数の調整、更新時期を迎えた機械の買い替え、排ガス規制などの環境対応などで需要が回復基調を呈しており、世界のクレーン市場は総じて需要拡大傾向にあるといえます。

 2004年4月にコベルコ建機(株)からクレーン事業を分離し、クレーンの製販一体会社として新たに事業をスタートしました「コベルコクレーン(株)」は、このような需要環境の下、世界的なクレーン需要の拡大をとらえて、国内・海外すべての主要エリアで販売台数を大幅に伸ばすとともに、将来のグローバル展開および収益力拡大へ向けて事業基盤の整備に取り組みました。

(1)マニトワック社への北米向けクローラクレーンOEM供給開始による収益力の向上
(2)マニトワック社への欧州向けクローラクレーンOEM供給契約の締結
(3)中国における発電プラント建設向け大型クローラクレーンの販売拡大
(4)急成長が期待できる新興国及び資源国への重点販売促進
(5)ドイツ・グローブ社からOEM供給を受けてのオールテレーンクレーンの国内向け本格導入
(6)資材費高騰の影響ミニマイズに向けた販売価格の是正及びコストダウンの実行

 これらの取り組みにより、当期のクレーン新車販売台数(全クレーンメニューの総台数)は約370台を達成し、前年度比で約3割の増加となりました(03年度の新車販売台数は約280台)。
 特に北米、欧州ならびに中国、東南アジアにおける大幅な販売台数の拡大が、収益面でも大きく貢献しました。また、クローラクレーンにおいては、積極的なグローバル展開の推進により、海外売上比率(台数ベース)は、03年度の約50%から04年度に約70%へと拡大しました。

 これらの結果、鋼材を中心とした資材費高騰などの収益圧迫要因がある中で、コベルコクレーンの2004年3月期(2004年4月〜2005年3月)の業績は、初年度から黒字を確保することができました。

 

<2004年度通期の実績>
{単位:百万円}

売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
連 結 34,813 876 794 420
単 体 32,107 903 843 420

(*ご参考)
2003年度におけるコベルコ建機(株)のクレーン事業の売上高は、連結ベースで約248億円、単体ベースでは約220億円でした。
 

連結の売上高は、国内向けが169億円、海外向けが179億円となり、全体としては348億円となりました。財務面では、外部負債の圧縮に取り組み、更なる財務の健全化が図れました。

 

【2004年度の概況】

 

■海外市場(中国事業を除く)

 

 需要拡大傾向が続く海外市場においては、将来におけるグローバル展開に向けて以下の取り組みを行いました。

 

 米州市場においては、流通チャンネル拡大による当社独自流通の強化により販売台数を大きく伸ばしました。
 欧州地域においても、大手レンタル会社等への積極的な受注活動や、中欧・南欧・ロシア等への販売エリア拡大が奏功し、大幅に新車の販売台数を伸ばすことができました。

 

 また、プロジェクト案件及び石油特需が期待できる中東、中古車需要が堅調で新車需要の拡大傾向が続く東南アジアにおいて、販売・サービス体制の強化と新車需要拡大に向けて現地事務所を開設し、加えて、新興国及び資源国に対する積極的な営業活動も功を奏し、販売台数を伸ばすことができました。

 

■中国市場

 

 政府の金融引締め政策になどによる中国市場の変化はあるものの、電力関係の旺盛なインフラ整備投資によりクレーン需要は堅調に推移し、当社としても販売台数増を果たしました。その中で、将来への更なる事業基盤強化を目指して、下記の諸施策を実践しました。

 

  • 販売・サービス体制の強化を目的に上海事務所を昨年8月に設立し、営業を開始。
  • 電力関連に加え、石化・冶金関連、現地レンタル会社への販売促進。
  • サービス体制の更なる強化を目指して、サービス拠点の拡充。

 

■米国マニトワック社とのアライアンス

 

 昨年4月より米国市場向けにマニトワック社向けクローラクレーンのOEM供給を開始し、当初予定を上回る40台以上の販売台数を実現しました。また、同社への安定した販売台数確保により、当社も生産性向上や開発効率化など提携効果の最大化が図れました。
 また、マニトワック社とは新たに当社製クローラクレーンを欧州市場向けにOEM供給する契約を今年3月に締結しました。2005年秋より110トン以下の4機種の供給を開始し、年間約20台の供給を目指します。
 更に当社は、ホイールクレーンビジネスの強化に向けて、2005年2月よりマニトワックグループ傘下で、世界大手ホイールクレーンメーカーのドイツ・グローブ社製で最大吊上げ能力265トンのオールテレーンクレーンをOEM調達により国内市場へ導入致しました。

 

■国内市場

 

 クローラクレーン新車市場においては、2001年度以来3期ぶりに年間総需が200台を上回り、前年度比12%増と好調に推移しました。この新車需要の拡大をとらえて、着実に販売台数を伸ばしました。
 ラフテレーンクレーン市場においても、4期ぶりに年間総需が1200台を上回り、前年度比20%増と引き続き好調に推移しました。その中で当社は、12トン、16トンクラスの2機種を上市し、販売台数を伸ばしました。

 生産面においても、国内および輸出機の旺盛な需要や受注拡大への対応を目指して、設備増強及びライン統合の実施により生産効率を高め、積極的な増産対応に取り組みました。
 ストックビジネスについては、ユーザー層の拡大に向けた部品・サービスの体制整備に取り組み、収益力の向上が図れました。
 また、鋼材を中心とした購入資材費高騰の影響に対し、当社は国内・海外で販売価格の是正にも取り組むとともに、海外調達も含めた調達コスト削減など収益改善を進めております。

 

【今後の重点課題と2005年度の見通し】

 

05年度も世界的なクレーン需要は好調に推移すると予想されますが、鋼材を中心とする購入資材費の高騰による影響など、収益圧迫要因の更なる深刻化が懸念されます。
 このような厳しい事業環境の中、05年度通期の業績見通しについては、下記の重点課題に取り組むことで、04年度を大幅に上回る収益確保を計画しております。
 また、主要エリア向けの販売比率を国内向け約30%、北米向け約25%、欧州向け約20%、中国その他向け約25%などバランス化を図り、より安定したグローバル体制の構築に向けて取組んでいきます。

 

<重点取り組み課題>

  • 生産性向上、調達コスト削減によるコストダウン活動の推進
  • 資材費高騰を背景とした国内外での更なる販売価格是正
  • 米国マニトワック社との協力体制の継続による収益拡大
  • 中国及び新興国・資源国等の重点エリアでのサービス・流通体制の更なる強化
  • 排ガス3次規制に向けたグローバルモデルの開発推進
  • オールテレーンクレーンの日本市場浸透策の実行によるホイールビジネスの強化
  • 生産台数増に対応した安定生産体制の更なる強化と最適生産体制の構築

 

<2005年度通期の見通し>

{単位:百万円、 ( )内は前年度比}

売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
連 結 36,000
(+3.4%)
1,700
(+94.1%)
1,550
(+95.2%)
800
(+90.5%)
単 体 35,500
(+10.6%)
1,650
(+82.7%)
1,500
(+77.9%)
750
(+78.6%)

*2005年度における為替レート前提: 1米ドル=103円、1ユーロ=130円

 

以上
 

○決算発表関連資料はこちら
◇決算短信(連結・単体)へ

 

社   名 コベルコクレーン株式会社
英 社 名 KOBELCO CRANES CO.,LTD.
創    立 2004年4月1日
本社所在地 東京本社:東京都品川区東五反田2-17-1
TEL 03-5789-2130(代表)
資 本 金 73.8億円 (株)神戸製鋼所 100%
代表取締役 石田 孝(いしだ たかし)
事業内容 建設機械の開発、生産、販売並びにサービス
ホームページ http://www.kobelco-cranes.com/

ページトップヘ

 

コベルコ建機株式会社

Copyright (C) 2016 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. All rights reserved.