沖縄ならではの自然環境と向き合う現場

取材日
20152

クレーンと働く人

沖縄有数の基礎工事専門業者・金城重機株式会社の常務取締役、
クレーンオペレーターのおふたりにお話を伺いました。

金城重機株式会社 常務取締役 友寄幸直さん 友寄幸直さん
金城重機株式会社
常務取締役

沖縄ならではの自然環境と向き合う現場

四方を海に囲まれ、特有の地盤を持つ沖縄の現場は、本土とは大きく異なる環境にあると友寄さんは言う。

「沖縄は、サンゴが混じった琉球石灰岩などの影響で、本土よりも地盤が固いんです。また、海に囲まれている場所なので、潮風によって1、2年もするとどうしてもクレーンにサビが出てしまうため、その対策も必要になってきます」

金城重機は、基礎工事をする上では非常に厳しい環境と言える沖縄の地で、さまざまな技術や工法を積極的に取り入れ、また、クレーンをはじめとする機械の整備にも万全を期すことで、優れた実績を残してきた。長年、沖縄の自然と向き合いながら仕事をしてきた友寄さんに、これまでのキャリアの中で印象深かった現場についてお聞きした。

「現在も年に1、2回ほど大東島の方で護岸工事を続けているのですが、あと5、6年ほどかかる予定です。特に昨今の異常気象で水位が上がっていることもあって、港の嵩上げ工事などをしているのですが、大東島の地盤は本島以上に固く、なかなか大変な仕事です。また、波が非常に強く、港の一部が破損することもあるので、その都度復旧工事なども必要になるんです」

絶海の孤島というイメージがある大東諸島で、貴重な島のインフラを守るため、現在も友寄さんをはじめとするスタッフたちは地道な作業を続けているのだ。そんな金城重機は、下は24歳から上は56歳まで、幅広い年齢層の従業員が本島全域から集まり、日々さまざまな現場で汗を流している。
近年は、従業員たちの慰安や交流の場として、家族ぐるみのボーリング大会やバーベキューなどを行っており、また、従業員同士が先輩後輩の垣根なくコミュニケーションを図れるように、会社が飲み会の場をセッティングすることもあるという。沖縄の酒の席に欠かせないものといえば、そう、泡盛だ。

泡盛「龍」

「私はたしなむ程度ですが(笑)、やはり沖縄の人はよく飲みます。沖縄には口ベタな人が多いのですが、お酒を飲むとみんな結構良いことを言ったりするんです。お酒が入れば若い連中も話をするし、色んなことを語らいながら、次に繋げていければいいなと。昔に比べ、いまの若い人たちは上から押さえつけるだけではついてきてくれないので、気兼ねなく話ができる場づくりに会社を上げて取り組み始めています」