コベルコ建機株式会社
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本体幅の縮小と軽量化を実現し、輸送規制に対応

全体の機器レイアウトから刷新

 輸送時のクレーン本体幅を3m以内にするのはただでさえ厳しい。かつ排ガス対応の新エンジンがEGRクーラーの大型化や可変ターボの採用などにより、従来のものより大きくなっているため、さらに難しい条件となった。
 そこで全体の機器レイアウトを大幅に見直すとともに、本体内部の装置類を少しずつ寄せてスペースを稼ぐといった工夫を重ねた。最終的には輸送幅2990mmに納めることに成功。キャブをスイングさせることなく、輸送幅3mを切ったのは、クローラクレーンとして国内初の快挙である。 「お客様からのご要望が多かった、車幅2990mmの低床トレーラによるクレーン本体の輸送が可能になり、より広範な条件での輸送が期待できます」(高山)

軽量化と剛性を両立

 分解後の重量を約26tにするスリム化も困難を極めた。ここまで重量を落とすには構造を根本から変えなくてはならない。しかし、剛性などは犠牲にできない。「そのため、構造解析を行い、形状を変えては計算し、最適解を探すことを繰り返しました」。そう語るのは構造設計チームを率いた木村宙士である。その結果、剛性と軽量化の両立に成功した。
 「スリム化は海外でも歓迎されています。これによって輸送時に先導車を付けなくてもよくなった地域もあると聞いています」(橋本)

 

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Akira Takayama

Hiroshi Kimura

Cab