コベルコ建機株式会社
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開発試験も改革し、改善をスムーズに反映

開発試験の改革により、さらに効率化をはかる

 モジュール化への取り組みは開発試験にも踏襲された。開発試験室の小林一弘は次のように語る。「通常は1機種に付き、300件ほどの品質テストを実施します。しかし今回はモジュール化と3DCADの効果を活かし、どの試作機でどんなテストをすれば効率的にもれなく品質確認ができるかを考えることができました。これにより、時間が短縮、品質も安定させることができました」
 もう一つ、開発試験で大きく変わったのは、試作機組立時の検証である。従来、試作機は量産の製造ラインで組み立てられてきたが、今回は「試作組立室」に専属メンバーを招集し、チームで一気に組み上げ、組立性と機械品質の両面から徹底的に検証したのだ。「組立に関する問題は、すべてここで解決することを目標に作業を進めました」と、試作組立室の辻裕幸は言う。彼が設計チームに提出した改善要求は約1500件にも及んだ。

賞賛を浴びて、国内、海外での活躍に期待

 チーム皆の努力が実り、Gシリーズは目指した期間の中で開発を完了した。国内での発表後、すぐに行われた内見会には基礎土木業、ゼネコンなど、約170社のお客様が来場。優れた環境性能、3mを切った本体幅などに賞賛の声が上がったという。
 日本で通用する機械は世界でも通用すると言われる。そうした、日本のお客様の厳しい目に、コベルコの次世代クレーンは挑んだ。Gシリーズは現在、国内だけでなく、世界に出荷され、海外でも活躍している。

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Kazuhiro Kobayashi

Hiroyuki Tsuji

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